第一生命と言えば何といっても終戦後進駐軍が本部をここに置いてマッカーサーが執務を行っていたことで有名。マッカーサーは天皇陛下との会談にはこのGHQではなく米国大使館で二人で並んだ写真を撮った。これはGHQでは進駐軍としての面会になる為に、よりプライベートな雰囲気を持たせるように当時住居にしていた米国大使館を選んだと伝えられる。
終戦後日本人はマッカーサーを歓迎し、毎日多数の人々が第一生命ビルの前で待ち構えて彼の出入りを見に来たという。第一生命には現在でもマッカーサーの執務室が残されており、現在でもマッカーサーが多くの人々に愛されていることが分かる。これは下記の様にマッカーサーを最高司令官とする米国が日本に基本的人権、国民主権をもたらしたことも大きな理由と思われる。
参考:
SWNCC(国務・陸軍・海軍三省調整委員会:第二次大戦終結後の枢軸国の占領などに関する政治的・軍事的諸問題の処理を目的としたアメリカ合衆国連邦政府委員会)の「日本の統治体制の改革」の結論。
a) 最高司令官は、日本政府当局に対し、日本の統治体制が次のような一般的な目的を達成するように改革さるべきことについて、注意を喚起しなければならない。
1. 選挙権を広い範囲で認め、選挙民に対し責任を負う政府を樹立すること
2. 政府の行政府の権威は、選挙民に由来するものとし、行政府は、選挙民または国民を完全に代表する立法府に対し責任を負うものとすること
3. 立法府は、選挙民を完全に代表するものであり、予算のどの項目についても、これを減額し、増額し、もしくは削除し、または新項目を提案する権限を、完全な形で有するものであること
4. 予算は、立法府の明示的な同意がなければ成立しないものとすること
5. 日本臣民および日本の統治権の及ぶ範囲内にあるすべての人に対し、基本的人権を保障すること
6. 都道府県の職員は、できる限り多数を、民選するかまたはその地方庁で任命するものとすること
7. 日本国民が、その自由意思を表明しうる方法で、憲法改正または憲法を起草し、採択すること。(現行憲法を制定する際には国民の意思に従うとの意味で米国の基本的考え方である国民主権を指示したことになる)(天皇制に関する考え方がb,c,に記載されているが省略)
時代は変わっても建物はそのまま残っていることで歴史を振り返らせる大きな意味を持つビルになる。
DNタワーは第一生命(D)と農林中金(N)の両方の土地を一体にして高層ビルを建築したものであるが、第一生命、農林中金の双方のビル壁面(ファサード)は残されており、皇居側は第一生命、丸の内仲通り側は農林中金となっている。
DNタワーに地下連絡通路を利用して行く場合は、JR有楽町または有楽町線有楽町駅よりは、千代田線・都営三田線方向へ進み突き当りを左折して千代田線・都営三田線側地下連絡通路に入り、B2出口を利用する。都営三田線日比谷駅、千代田線日比谷駅よりは地下連絡通路でB2へ。日比谷線日比谷駅または数寄屋橋方向からは、千代田線・都営三田線に進み突き当りを右折してB2へ。無料巡回バスはDNタワーの皇居側正面に乗り場があるので、無料巡回バスの利用には便利になる。
参考大手町・八重洲・丸の内・有楽町・日比谷・銀座地下連絡通路全体図、無料巡回バス丸の内各乗り場、
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