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ウクライナ・ロシア戦争と日本の役割

3月1日、2日にインドで行われたG20に外務大臣が参加しなかったことで数多くの論争が出ているが、一言でいえば「日本の国際情勢に対する感度の低さ」、また、これに対する世界の反応も、日本のサポートを期待していた議長国のインドを除いては大きなものはなく、「国際関係において日本の活躍は期待されていない」ことが分かる。

G20はG7と異なり、米国、中国、ロシアを含み、反ロシア、親ロシアに分かれて議論が纏まらないが、それだけに現時点における会議の意味は大きい。

1.国連統計による人口、面積、GDPとG7,G20、

人口:世界全体で8,004,566千人、1位が中国1,420,677千人、2位がインド1,415,653千人、3位がアメリカで332,383千人、9位がロシアで145,872千人、日本は11位で125,928千人、ウクライナは33位で43,994千人

面積:1位がロシア連邦で17,124,442km2、2位がカナダで9,984,670km2,3位がアメリカで9,826,675km2,4位が中国で9,596,960km2,ウクライナは44位で603,500km2,日本は61位で378,000km2、

GDP:1位がアメリカで20,893,750百万ドル、2位が中国15,222,155百万ドル、日本は3位で4,910,580百万ドル、ロシアは11位で1,464,078百万ドル、ウクライナは57位で142,250百万ドル

G7(Group of Seven):フランス、アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、EU(議長国順)、

G20(Group of Twenty):G7に加え、アルゼンチン、豪州、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ(アルファベット順)

2.第3次世界大戦と核戦争

戦争の長期化が予想され、戦車・大砲・戦闘機などの生産量と兵士の数が今後の戦いの趨勢を決することになる。民主主義国家であるウクライナには米国を含むNATO各国・日本が、権威主義国家であるロシアには中国・イラン・北朝鮮が武器・弾薬・軍需物資・生活物資を供給していることを考えると既に第3次世界大戦に入っているとさえ言える状況になっている。また、ロシアが追い詰められた場合には核爆弾を使用するとの脅迫も出ていて、核戦争の可能性はかってない程の大きなものになっている。

NATO加盟各国(加盟順)
アイスランド、アメリカ合衆国、イタリア、英国、オランダ、カナダ、デンマーク、ノルウェー、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルグ、ギリシャ、トルコ、ドイツ、スペイン、チェコ、ハンガリー、ポーランド、エストニア、スロバキア、ブルガリア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、アルバニア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、EU、(全30か国)

3.日本の役割

日本は世界各国のデータを見て分かるように大国の一つで、貿易・投資を通して世界の有力国とのつながりがあり、比較的中立的な立場を維持している為に調整役として動きやすい立場にある。調整役には中国は中国として、アメリカはアメリカとして、日本は日本としてそれぞれの良さを持っているので、他国がやってくれるだろうと傍観しているのは良くない。

5月に行われるG7は広島で行われ、原爆ドームにG7首脳陣を案内する予定とされている。しかしながら、原爆ドームへの案内で核戦争が避けられると思っている人は誰もいない。本当に核戦争を止めるためには世界各国首脳間の合意が必要とされる。

これまで日本は国際紛争調停に大きな役割をしてこなかったが、今回は核戦争をやめさせるためにも本格的に動く覚悟が必要である。

この為には24時間、365日世界中を飛び回って、世界各国の要求を勘案しながら根回しを行う人間が必要であり、このような対応が出来る広範囲な知識を持った人間が日本に間違いなくいるので、政府で慎重に検討して、特務大臣として指名し、この重要な役割を託することを考えねばならない。

核戦争を止める全ての努力に無駄な努力は一つも無い。

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