元気な百寿者が増加した理由
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西暦
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百寿者の人数
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誕生年
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昭和38年
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1963年
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153人
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1863年
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昭和56年
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1981年
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1000人超
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1881年
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平成10年
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1998年
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1万人超
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1898年
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平成30年
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2018年
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69785人
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1918年
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昭和38年に153人であった百歳を超える人々が毎年増加し昭和56年に千人を超え、平成10年に1万人を超えた。平成30年9月で69、785人(この内女性は61,454人で88%、2018年9月厚労省)になった。最高齢者は115歳。長寿に女性が圧倒的に多いのは男性の様に付き合い酒を飲まず、タバコを吸わず、家事労働で1日中体を動かしていることが理由になる。
昔は百歳というと背中が曲がり、目が見えなくなり、耳が遠くなり、車椅子に乗っている老人を意味していた。しかし最近は百歳を超えても畑で農作業をする、店頭に立ち販売をする、理容師として散髪をするなど、目も耳も問題なく会話をして、他の人々と変わらない日々を過ごしている人々が多くなった。何がこの違いを作っているのか。
昭和38年(百歳以上153人)は東京オリンピックの前年で1963年、100歳の人々の誕生日は1863年になる。江戸から明治になり、日清・日露戦争があり、第一次大戦と第二次世界大戦があった。一方平成30年(百歳以上は69,785人)は2018年で100歳の人々の誕生日は1918年で第一次大戦が終わり第2次大戦を経験したことになる。
この間特に戦時中、戦後は結核が死因の第1位であったが、感染症用の抗生物質の発見と共に結核は治る病気となり、脳卒中(主因は脳溢血から脳梗塞へ変化)が死因1位となった。そして糖尿病、ガンが大きな問題となってきた。結核は栄養不足による免疫力の低下が原因であり、脳溢血、糖尿はむしろ食塩と糖質の過剰摂取が大きな原因になっている。
脳梗塞は発見が早ければ救急体制の向上と血栓溶解剤「t−PA」により治療可能なものとなり、現在ではガンが死因第1位となっている。
ガンの原因についてはコレステロールなどの食生活に起因するものが35%、タバコ30%、感染症10%、その他となっている。生活習慣に注意して肥満を避け、タバコを喫わず、ウイルス感染を防ぐワクチン接種を受ければ75%は防げることになる。
食料不足の結核から、食料過多が原因になる脳卒中、糖尿へと主たる死因が変わったことで分かるようにこの間に食料が行き渡り、むしろ如何に食事を抑えるかが大きな問題となる時代になった。
耳が遠い、目が悪いなどは栄養不足や運動不足により毛細血管の血流が十分に行き渡らないことが大きな原因になる。動けなくなり車いす生活になるのは筋力低下・骨密度の低下に起因する。
最近の元気な百寿者に共通するのは健康的な食事をし、仕事を持って毎日意識しなくても体を長時間動かしていることにある。体を動かすと筋肉が動き、リンパや静脈も流れ、毛細血管の血流も活発になり体全体の新陳代謝を活性化する。
また、歩く際には足の動かす方向に目を動かし、脳でその距離を測り、筋肉に必要な足幅の指令を出し、足を動かす、これは脳の活性化に役立つ。
サラリーマンの退職者がこれから仕事を見つけるのは大変なのでとにかく毎日体を動かす方法を考えることが重要になる。
人類の歴史を見ると、これまで出来るだけ体を動かさないで済む手段を発明することに努力して来た。この為に、歴史を巻き戻して普段の生活を昔に戻すことも有効になる。車に乗らず歩く、エスカレータを利用せずに階段を上る(大股で2段を1回で上る)、電気掃除機を使わずに雑巾がけをする、買い物は遠くのスーパーに行く、バスや地下鉄は駅間隔が狭いので3つ・4つは歩いて行く、食事はレトルトや弁当ではなく自分でレシピを作って材料からはじめる。
特に車を止めて歩く、エスカレータを止めて階段を上るという2つは大きなポイントなる。病院へ行くと患者はエレベータを使い、医師たちは階段を利用するのが良く見られる。毎日患者を診ていると階段上りが如何に重要かを認識する為かもしれない。
塩分・糖分を控える、過剰な脂質を摂らない、体を長時間動かす、これらはいずれも医師が関与するものではなく、本人が自覚して行うものであることに注意しなければならない。
病気の治療が進むと病気が原因で死ぬ人々が少なくなり、今後人々の寿命を決定するものは、細胞分裂の回数により段々縮んでいくテロメアの如く人間が元々持っているものが限界になると言われている。実際に高齢者でも123歳(フランス人女性カルマンさん、122年と164日)以上に生きた人はいないので、これが今後の課題となる。
しかしながら、遺伝子解析が進み、ゲノム編集により長寿の研究が行われているので、これが成功すれば200歳以上も可能という時代になった。
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