綱町三井倶楽部本館
綱町三井倶楽部本館は、大正二年(1913)にイギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計で建てられました。コンドルは明治十年(1877)に来日し、鹿鳴館、銀座煉瓦街をはじめ幾多の建築にたずさわり、建築の分野で日本の近代化に貢献しました。
この建物は三井家の賓客接待用として建てられたもので、ネオ・バロック風の特徴を持ち、室内装飾や家具などに優美な曲線の装飾が見られます。また、建物の背後の庭園も優れています。平成二十年(2008)には、門も建築当時の姿に復元され、大正時代の様子を伝えています。
なお、三井倶楽部の敷地は、江戸時代には佐土原藩島津家・会津藩保科家の屋敷があったところで、かっては前面道路に面したところに大名屋敷の建物を模して近代に建てられた長屋もありました。
港区教育委員会
J.コンドルが設計した代表的建築物
上野博物館、鹿鳴館、ニコライ堂、三菱一・二・三号館、旧岩崎邸庭園、三菱関東閣、岩崎弥之助湯本別邸、三井倶楽部、清泉女子大学本館、旧古河庭園、
コンドル門下の建築家
辰野金吾(東京駅、日本銀行本店、国技館)
片山東熊(赤坂離宮、奈良・京都帝室博物)
曾禰達蔵(慶応大学図書館、東京海上ビル)
佐立七次郎(日本郵船小樽支店)
渡辺謙(帝国ホテル、前田侯爵邸)
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