東武伊勢崎線東向島駅周辺は昔玉の井と呼ばれた銘酒街で数多くの人々が通った。現在でも「玉の井」の名が付いている通りやお店が多数ある。
永井荷風はこの玉の井の銘酒街に通いつめて、作家を主人公とし娼婦を相手とする人間味あふれる墨東綺譚を書いた。墨東綺譚は通い詰めたお客と一緒になりたいと願った女とこれを結局受け入れられない作家の交情と別れを描いており、豊田四郎監督が山本富士子を、新藤兼人監督が墨田ユキを起用して映画化している。
墨東綺譚のストーリーを思い浮かべながら東向島駅より線路に沿って進んで右手方向の玉の井いろは通り付近を歩いてみると街歩きも一層面白くなる。東向島(玉の井)
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