三軒茶屋交差点の世田谷通りと246号線とのY字型に交差する場所に三軒茶屋駅南口がある。この駅の右手に石で作った構造物があるがこれが大山道への道標になる。
道標 大山道
大山道は矢倉沢往還の俗称である。この道標は、旧大山道(代官屋敷前経由)と、文化・文政期ごろに開通したといわれる新大山道(桜新町経由)との分かれ道にあった石橋楼(三軒茶屋の地名の起こりの茶屋の一つ)の角に建てられていた。
大山は、古い民俗信仰である石尊信仰と山岳仏教の信仰とが結合し、相模の修験道場として重きをなし、将軍をはじめ多くの人々に尊崇された。とくに文化文政期以降は江戸町人などの大山詣りが盛んになり、その案内のため大山道沿道に多くの道標が建てられた。
この道標は、玉川電車の開通や、東京オリンピックの道路の拡幅などにより点々と移されたが、昭和五十八年五月に三軒茶屋町会結成記念事業の一つとして、元の位置近くに復された。
この道標は、本来は渋谷方向に向いて建てられていた。相州通・二子通は、ほぼ現在の玉川通りである。富士・世田谷道・登戸道は、ほぼ現在の世田谷通りである。 世田谷教育委員会
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